トンガで大規模な火山噴火が発生して大きな被害を出していますよね。現時点ではまだ現地の状況が全て確認できていないようで、今後の2次災害や被害などにも注意が必要な状態です。
今回はその中でも日本への軽石の漂着という問題に注目してみました。最近では小笠原での噴火による軽石漂着が沖縄を中心に深刻な被害を与えているという部分で、トンガの軽石も追加で漂着となるとこは考えたくもありません。
発生地点や海流などからトンガの噴火により、日本に軽石が流れつく可能性や量を調査してみたので、最後まで読んで頂けたら嬉しいです。
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トンガの噴火の規模はどのくらい?現在判明している被害情報を調べてみた
トンガ 現地被害は不明 大規模噴火でネットや電話つながらず
南太平洋のトンガ付近で発生した大規模な噴火について、海外メディアは現地で電話やインターネットがつながらないなどと伝えていて、依然として詳しい状況がわかっておらず、被害の実態は明らかになっていませんhttps://t.co/2Kc33tBYfK
— NHK生活・防災 (@nhk_seikatsu) January 16, 2022
トンガ王国の「トンガフンガ・トンガハアパイ島」で過去最大クラスの噴火が発生してしまいましたね。噴火が発生してから数日経過してもなお、現時点では被害状況を全て把握できているわけでは無いようです。
ニュージーランド(NZ)政府によると、トンガの首都ヌクアロファでは停電が発生し、インターネットや一般の電話回線による通信が難しい状況が続いている。近海の海底通信ケーブルが影響を受けた可能性があるという。
トンガでは首都を含め各地で停電が発生していると見られているようですね。一部のメディアによると首都はヌクアロファでは大量の火山灰が降り積もり、月面のような状態と表現していました。街全体が火山灰に覆われて灰色一色といった状況が想像できますよね。
火山灰の重さは雪の3倍あるとも言われており、建造物へ積もった際には少しの厚さでも倒壊の危険があると言われています。
トンガでは大量に降り積もった火山灰が建物の倒壊を招く危険性もありそうですよね。しかも今後は連続して噴火が発生する可能性もあるので、火山灰の量がさらに増加するリスクも出てきます。
トンガ、海底火山噴火で通信障害続く 津波被害まだ不明 https://t.co/vtFfKmwUHP
— ロイター (@ReutersJapan) January 17, 2022
また現在のトンガは通信障害が発生していて、インターネットが使えない状態という情報がありました。その原因ですが「海底ケーブルの破損」や「大気中の火山灰の影響による電波障害」などが考えられているようですね。
実際にトンガでは過去にも海底ケーブルの断線により、インターネットの大規模な通信障害が発生していたこともありました。
南太平洋の島国トンガでは現在、海底ケーブルの破損によって、携帯電話やインターネットのほとんど全てのサービスが一時的に使用できなくなっている。
上記は2019年のトンガで発生した大規模な通信障害ですが、船のイカリが海底ケーブルに接触したことが原因で発生したようです。2022年に関しては海底火山の噴火ということで、海底ケーブルにもダメージがあった可能性はかなり高そうです。
海底ケーブルの損傷度や規模によっては、トンガでインターネットを使用できるまでの時間がかなりかかってしまう可能性もあると思われます。
トンガの噴火で軽石の影響は出る?沖縄は大丈夫?日本に漂着する可能性や漁業被害に迫る!
海底火山噴火のトンガ 首都の状況はhttps://t.co/UpcO34EQby
トンガ国内の詳しい被害の状況は分かっていないものの、ニュージーランド政府によると、トンガの首都ヌクアロファでは停電が発生しています。
NZ・アーダン首相が、現地の状況に関する情報を記者会見で述べました。— 毎日新聞 (@mainichi) January 16, 2022
トンガの海底火山の噴火の影響は世界中に出ていますが、その中でもどんな日本に与える影響を与えるのかも気になりますよね。津波や火山灰など様々な要因が考えられますが、ここでは軽石の漂着という部分に絞って考えて行こうと思います。
海底火山の噴火で軽石の漂着が心配される理由としては、2021年に小笠原諸島の福徳岡ノ場で発生した事例ですよね。小笠原諸島という日本本島からは遠く離れた、土地で発生した噴火ですが、大量の軽石が日本沿岸各地に漂着して大きな問題になりました。
特に沖縄県では軽石の漂着が深刻な被害を与えています。上の動画を見てもわかるように軽石の漂着により景色が大きく変化していますよね。
火山の噴火に伴う軽石の漂着はその見た目以上に多くの被害をもたらします。
- 軽石が海面にある状態で船を出すと「船のろ過装置に軽石が詰まって壊れる」
- 漁業者が船を出すことができない
- 養殖している生き物への影響
- 漂着している場所ではマリンレジャーなどが不可能になる
沖縄に漂着した軽石ですが、現在も漁業や観光業へ深刻なダメージを与えています。今回トンガで発生した海底火山の大規模噴火により、さらに軽石が漂着することになれば復旧までの時間がまた伸びてしまうことになってしまいます。
やはり一番気になるのはトンガの大規模噴火で発生した軽石が日本へ漂着するのか?という部分ですよね。まずは太平洋の海流などから確認してみました。
最初に確認しておくのが今回大規模噴火が発生した地点の「フンガトンガ・フンガハアパイ」の場所ですね。
地図で確認したところトンガの大規模噴火の発生地点はオーストラリアの東側に位置していますね。続けて海流も見て行こうと思います。
今回噴火が発生したトンガのエリアを考えると、画像の地図上の「東オーストラリア海流」が発生しているポイントだと考えられます。そのため軽石の漂着があるとしてまず一番影響が大きいのはオーストラリアやニュージーランドでしょうか。
東オーストラリア海流は南米西部沿岸に流れる「ペルー海流」と合流して南米西側を通ります。その後は、円を描くようにぐるぐると巡回しています。ということは南米のチリやペルーなどにも漂着物が流れ着く可能性がありますね。
日本ではチリ産のサーモンの輸入が多いので、軽石の漂着量のよっては影響が出てくる可能性もあり得そうです。
今回のトンガでの大規模噴火で発生した軽石が日本へ漂着するの?という部分では、海流の動きだけを見た場合は、漂着しても軽石の量は少ないと思われます。北半球と南半球の境目に赤道反流があることも大きいですね。
ただし軽石の一部は北赤道海流に乗って、そのまま黒潮に合流して日本太平洋沿岸へ漂着などの可能性もあります。トンガの大規模噴火では津波が発生したので、その海流に逆らって軽石が移動していることも十分にあり得ます。その点では注意が必要だと思いますね。
トンガの噴火による軽石の日本への漂着は、小笠原の海底火山の噴火時と比較すると発生地点との距離や、海流の関係で少ないかと思われます。ただし今後はさらに噴火が連続して発生するなど想定外のことはあり得るので引き続き警戒していきたいです。
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